昨年末にかいたものが出てきたので、修正してうp
題名は仮。
本当は5話分くらいあるんですが、
余裕が無いので読みきり方に;
全部書こうとするとボキパラっぽいネタが挟まったりするので躊躇い;
この作品内にはありませんが。
需要があれば春辺りに少し書きたいけど、
全体のバランスを考えて;
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*名前って考えるのが苦手なんだ・・・
*じーちゃん、ごめんなさい・・・
*まさかの初舞さん
*王様→26歳
*遊戯→21歳
*舞さん→28歳
*基礎知識さっぱりなし。
「お疲れ様でしたー!」
少女とも形容できそうなその人は、
元気良く撮影所を飛び出していった。
ドアを出た瞬間に、
彼女は須藤楓という人物から武藤遊戯へと戻ることが出来る。
それから彼女はいつもの様に私用の携帯電話に電源を入れる。
するといつもの様に、あの人からメールが入っている。
彼女はこの名を見るだけで胸が苦しくなってしまう。
彼との出会いは、3ヶ月ほど前のことだった。
まだ日差しの強い頃で、
遊戯は気分転換に少し遠いところへ買い物に出ていた。
撮影所と自宅の往復ばかりで、酷く窮屈だったし、
天寿を全うしてこの世を去った祖父の墓参りに行って、
靴やバックを見て歩いた。
少し大きなツバのある帽子を被って、顔を隠す。
以前は大きな帽子を被っていると浮いていたが、
最近ではUV対策や日射病対策のために被っている人が増えて助かる。
お陰で余裕が生まれ、
遊戯は心を弾ませながら、道を左に曲がった。
偶然が重なるのは2回までという。
遊戯が偶然書類をみながら歩いていた男とぶつかったのが1回目。
その男が更に後ろを走り抜けていった自転車に突き飛ばされたのが2回目。
ならば
遊戯とその男が出逢ったのは、偶然ではないと言うことだろうか。
「すまない、大丈夫ですか?」
「は、はい・・・」
尻にアザができていないかが不安だったが、
指し伸ばされた手から腕へと視線を上げると、
真っ赤な瞳を見つけた。
「足は大丈夫ですか?捻ったりしていないですか?」
「大丈夫ですッ!」
基本的に物怖じ症な遊戯は大丈夫だと示すために立ち上がろうとしたのだが、
足を動かした瞬間に、
コロコロと何かが転がり出てきた。
「ひ、ヒール・・・??」
白い円柱もどきのそれが靴のヒールだということは、
右足を確認するとすぐにわかってしまった。
ここで困ったことは2つ。
1つは靴を何とかしないといけないということ。
もう1つは、
ぶつかったこの男に迷惑をかけてしまうということ。
「靴が、」
案の定目の前の男は整った顔を困らせる。
「だ、大丈夫です、」
「しかし、」
大丈夫だとは思えない。
小柄なこの女性を道端に置いてゆくことが出来るほど自分は非常識ではない。
壊れた靴で何処へいけるというのか。
近くに修理が出来る場所があればいいのだが、
男は生憎知らなかった。
押し問答が始まろうというとき、
偶然顔をあげた先に、店先の店員と目があった。
店員はにっこりとわらう。いや、ニヤリだったのかもしれない。
ショーウィンドウには靴が並べられていた。
「本当に何と言って良いのか・・・」
結局店員の後押しを受けた男に遊戯は屈した。
相手の気が晴れるのであれば、それでいいと何とか納得してみたが、
修理に出した方が安いのは解っている、ただそれ以上に
普段自分が穿くものよりも値段が宜しいことが酷くきがかりで、
完全に権利を譲り渡した気分だ。
「いや、前をみて歩いていなかったこちらの責任だ、
気を使わせてしまって申し訳ない。」
「だ、大丈夫ですよ。」
喫茶店で向かい合わせになっているのが不思議だ。
ぶつかっただけの縁で何故こんなことになっているのか、2人とも追求はしない。
だが、話題もなく座っているだけでは、
なんだか別れ話をしているようで息苦しい。
遊戯は必死に話題を探した。
「でも、大丈夫ですか?お忙しいのではないですか?」
「え?」
「いえ、その、歩きながらも書類を見て、なんて、
ボクはそんな器用なことが出来ないから・・。」
「今日は休みなんですが、どうにも休むのが苦手で、
仕事だのなんだのないと、気が休まらないんだ。」
「真面目なんですね!」
「周りにはつまらないと言われるだが、治せないままで。
遊んでいてもすぐに真剣になってしまって。」
遊戯は不器用ながら、何とか空気を和ませようと思った。
というのも、彼女から「では」と立ち上がれないのだ。
相手が「では、時間なので」と言ってくれればいいのだが、
彼女はさっきすでに権利を譲ってしまった。
相手の気の済むまで付き合うつもりだった。
「あ、あなたは、ってあのその」
「ああ、そういえば名乗っていなかったか・・・。俺は、」
武藤アテムです。
遊戯は「あ!」と声を上げて固まった。
アテムと名乗った男は不思議そうな顔をしたが、
「いえ、そのボクも武藤です。武藤遊戯。」
「同じ苗字か・・・奇遇だな。」
「はい!ボクも武藤ってうち以外に居なかったから・・・。
でも“アテム”って漢字でどう書くんですか?」
「いや、カタカナだ。ミックスだからな。」
「そうなんだ・・・カッコイイね!」
「そうか?俺は、遊戯も不思議な名前だと思うぜ。」
共通のものを持っていると解ると、
2人はすっかり打ち解けた。
名前の話から始まり、
家の話も少しした。
遊戯の祖父がゲーム屋だったことを言うと、
互いにゲームを趣味に持つことが判明して、
一層2人の話は盛り上がりを見せた。
「なんだかごめんなさい、遅くなっちゃった。」
「いや、どうせ暇だったし、久し振りに楽しかった。」
店を出て、駅まで一緒に行く。
すでに日が落ち始めていた。
残念ながら乗る方向が違うので、そこで別れなければならない。
「今日は、色々ありがとう。」
「気にするな。あ、そうだ。」
携帯のアドレスを。
事務的なもの以外で男にアドレスを聞かれたのは本当に久し振りだ。
記憶になかった。
どぎまぎしながら、アドレスを赤外線越しに受け取る。
「ボクの・・。」
「ああ、メールを送ってくれれば登録できる。」
名前もしっかり覚えたしな、と笑う。
照れくさそうに頷いて、
改札の前で別れた。
その日のことと、その時の笑った顔を遊戯は絶対に忘れない。
それはまた、
アテムも同じだった。
だが。
「何よ、アテム、変な顔してるわよ。」
「ああ・・・舞か・・・。」
職場のラウンジで呆けていると、2つ年上の同僚に声をかけられた。
アテムが呆けているのは珍しい。
多分、キリンが鳴くのと同じくらいに。
年齢の近い舞はアテムにとって大事な相談相手だった。
一方舞にとってもアテムはなんだか不器用な弟のようで、
若いながら職場では主戦力であるアテムがこの状況では、仕事がはかどらない、ということもあったが、
それ以上に放っておけなかった。
「舞かって何よ。」
「いや、すまない・・・。」
このメリハリしかないような男がこの反応をすると、
心配の前にホラーである。
「何、悩み?あたしでよければ聞くけど?」
「ああ・・・。」
暫く何かを考えた後で、ゆっくりと口を開く。
「こっちがアドレスを知らせて、メールをして欲しいといったが、
メールが来ない。相手は不快だったと思うか?」
「ああ、あの娘のこと?」
時間が止まる。
アテムは暫く硬直していたが、
飲んでいた日本茶でむせてゲホゲホいいだした。
「舞、そいつはオカ」
「この間、喫茶店で可愛い娘と飲んでたでしょ?」
まるで超能力者のようで面白いから、欺いてやろうと思ったのだが、
今の状況のアテムに冗談が通じるとは思えなかった。
「あたしも丁度居たのよ。声かけようかと思ったんだけど、何?あの娘、彼女?」
「残念だが違う。」
「でもあの時のあんたおかしかったかもね。
普通はあたしが後ろから近寄っても気づくくらい観察力いいのに、
全然気づかなかったんでしょ?」
「それは、」
「しかも珍しく普通に笑ったりしてさ、気があるわけ?」
「気がない相手にアドレスなど教えない。」
もっと否定してくるかと思ったのだが、
アッサリ認められて拍子抜けしそうだ。
「で、メールが返って来ない、と。」
「ああ。」
「あんたさぁ。」
「何だ?」
この生真面目に生真面目を掛けて二乗したような男が、
そんな大胆なことをするのは珍しいと解っている。
出来ることなら応援はしてやりたいが。
「あんな可愛い娘なら、彼氏だっているだろうし、
あんたみたいなのを何人も撒いてるかもしれないじゃない。」
「っ!?」
「自分が1人だからって、相手も1人とは限らないのよ?」
つげた時、死人みたいな顔をしていた。
はっきり言い過ぎたかもしれないが、
こう真面目すぎる男はどうにも勘違いし易そうだし、
覚悟をせずに特攻して玉砕されると仕事に響きそうだ。
だが、
「べ、別に居ると決まったわけじゃないんだけど・・・。」
風化した化石の如く崩れ落ちている今の状態でも仕事にはなりそうにない。
何とかフォローをしようと思ったのだが、
聞く耳も石になっている。
メールの返信が来ないことで、撒かれた可能性が高いと本能は訴えている。
「ほら、向こうだって忙しいだけかもしれないし、
なるようにしかならないわよ。」
「解っている・・・。」
頭ではわかっているのだろうが、心がついていかないようだ。
アテムほどの男であれば、寧ろ撒く側でもおかしく無いだろう。
「撒いたことがあっても撒かれたことが無いって?うらやましい限りね。」
「撒いたことなど一度も無い。そもそも教えたこと自体ないからな。」
その癖に手際よくアドレスなど教えたとは、なんだか矛盾をしているように思えるが。
「ま、待ってれば良い事あるんじゃない?」
「果報は寝て待て、か。」
「そんなとこ。ほら、時間よ。次のヤマも手ごわいわよ?」
「解ってる。ああ、解っている・・・。」
所詮は一時の夢であったか。
鳴らぬ携帯を見つめる。
もし、連絡が取れなかったら、
本当であれば諦めるべきなのだが、
ああ、そんなこと出来まい。
また今度の休日に、何時取れるか解らないが、
あの町へ行こう。
そして彼女をもう一度見つけよう。
携帯を上着の内ポケットにしまいこみ、
仕事に向かう。
会議が始まれば集中できた。
忘れていることは何よりも楽だった。
次のことが決まれば、早速行動に移る。
バラバラとそれぞれの任務へ向かうなか、アテムもゆっくりと腰を上げた。
頭は今後の予定で一杯である。
胸の携帯が彼を呼び出した。
「誰だ?」
名前が表示されない。
また紛れてきたスパムかと顔をゆがめる。
だからドメイン指定はしておくべきだと思った。
メールを開く。
subject:『遅れてしまってごめんなさい。』
人の散った会議室で1人力強くガッツポーズをする。
声にはならないとはこのことだ。
「舞、いくぜ!」
「え、あ、えっなにどうしたのよ、」
「さっさと終える!」
「あ、まさか来たの?」
「ああ!」
「で、なんて書いてあったの?」
「・・!?」
興奮するだけしておいてメールの内容を見ていない。
その後嬉々としてメールを眺め、悦に入っている男を見て確信する。
波乱の幕開けだ、と。
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うん。
ネーミングセンスが欲しいです。
何時もと一緒じゃなぁ、と思ったので変えたかったんですが;
なんかね、よくわかんないやー(なげやり)
次⇒二話目
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